混合ワクチン

春日丘動物病院グループでは世界小動物獣医師会(WSAVA)が定めたワクチンプログラムを取り入れております。
これまでは子犬・子猫のワクチンプログラムが終わった後は毎年1回の接種が通例となっておりましたが、これからは必要な状況でのみ接種することが推奨されます。
定期的なワクチン接種で愛犬・愛猫を守りましょう。

ワンちゃんのワクチンプログラム

6種混合ワクチンと10種混合ワクチンを取り扱っています。

6種混合ワクチン

  • 犬ジステンパー
  • 犬パルボウイルス感染症
  • 犬伝染性肝炎
  • 犬アデノウイルス2型感染症
  • 犬パラインフルエンザウイルス感染症
  • 犬コロナウイルス感染症

10種混合ワクチン

  • 6種混合ワクチン
  • 犬レプトスピラ感染症(4型)

※レプトスピラ感染症は、主にネズミの尿から感染する細菌病で、人にも感染する人獣共通感染症です。
室外飼育のワンちゃんや、ご家族とキャンプなどアウトドアに出かけるワンちゃんにおすすめです。

仔犬のワクチンプログラム

こいぬ
1回目8週齢
…6種
2回目12週齢
…6種か10種かお選び下さい
3回目16週齢
…2回目接種と同じワクチンを接種します
4回目26週齢
…もしくは抗体検査にて十分な抗体量が証明されれば3歳まで不要

成犬のワクチンプログラム

いぬ
3年に1回、ワクチン接種もしくは抗体検査
…抗体検査にて十分な抗体量が証明できれば3年間ワクチン接種が不要です

ワクチン接種についてのご注意

全てのワンちゃんが3年に1回で良いわけではありません!

  • 生活環境
  • 年齢
  • 予防する病気の種類
    レプトスピラ感染症のワクチンは1年に1回の接種が必要です。
    (1年目は10種混合ワクチン、2、3年目はレプトスピラ4種ワクチン)
  • 様々な事情でワクチン接種の証明書が必要な場合
    トリミングサロン、ペットホテル、ドッグラン、集合住宅など、利用施設によっては年1回の証明書の提出を求められることがあります。

やじるし

これらのことを考慮して接種するかをご相談させていただきます。

抗体検査

ワクチン接種によって、ワンちゃんの体内に作られた「抗体」が残っているかを調べる検査です。

抗体が残っていれば重篤な感染症症状を発症することがないためワクチン接種の必要ないと判断することができます。

猫ちゃんのワクチンプログラム

ねこ

3種混合ワクチンと5種混合ワクチンを取り扱っています。

3種混合ワクチン

  • 猫汎白血球減少症ウイルス(FPV)
  • 猫カリシウイルス(FCV)
  • 猫ヘルペスウイルス1型(FHV-1)

5種混合ワクチン

※5種混合ワクチンの接種前は検査が必要です

  • 3種混合ワクチン
  • 猫白血病ウイルス(FeLV)
  • 猫クラミジア感染症

ワクチンの選び方

完全室内飼い、猫白血病陽性の同居の子がいない猫ちゃん
3種混合ワクチンがオススメ
室内外を行き来する猫ちゃん、猫白血病陽性の同居の子がいる猫ちゃん
5種混合ワクチンがオススメ

仔猫の場合

8、12、16週齢でワクチン接種

やじるし

6ヵ月齢で追加ワクチンを接種

やじるし

成猫が初めて接種する場合

4週間隔で2回ワクチン接種

やじるし

やじるし

3年毎に追加ワクチン接種または抗体検査

※ただしペットホテルを利用する場合は利用する前に、室内外を行き来する猫ちゃんは1年毎に追加ワクチン接種

抗体検査の実施時期は獣医師にご相談ください

抗体検査

ワクチンの効果が残っているかどうかを調べる血液検査です。抗体検査でしっかりと抗体があることが分かれば、追加のワクチン接種は必要ありません。

ノミ・ダニ

春日丘動物病院グループではノミ・ダニの年間予防を推奨しています。

ノミダニ予防はなぜ必要?

アレルギー性皮膚炎の症状
アレルギー性皮膚炎の症状

ノミの恐ろしさ

ノミに刺されると、激しいかゆみによる精神的ストレスを受けます。
刺された箇所を掻きむしってできた傷に細菌が入り、化膿してしまったり、サナダムシを移すこともあります。
ノミアレルギー性皮膚炎などの皮膚病の原因となります。

ダニによる脱毛・湿疹の症状
ダニによる脱毛・湿疹の症状

ダニの恐ろしさ

ダニは原虫、細菌、ウイルスなど多くの病原体を媒介します。
中でも特に恐ろしいのが「犬バベシア症」です。
感染した犬には貧血、発熱、食欲不振などの症状が現れ、急性の場合は黄疸や衰弱などによって死に至ることもある恐ろしい病気です。
また、痒みや脱毛の原因となることもあります。

人間にも悪さをします!

日本紅班熱

日本紅班熱

2~8日後に倦怠感や頭痛、悪寒を伴い、急に38~40℃の高熱が出ます。高熱とともに、赤い発疹が現れ、手足から全身に広がります。

ノミ刺咬

ノミ刺咬

ワンちゃん、猫ちゃんについたノミは飼い主さんにもついて咬みつきます。咬まれると赤くなり、痒みがでます。

ライム病

ライム病

一般的に紅斑が数日~数週間後に現れることがあります。これと同時に筋肉痛、関節痛、悪寒などの症状がみられることがあります。

SFTSの感染による死亡者がでています

SFTS感染経路図
SFTS感染経路図

SFTSは、マダニが媒介する病気で、感染すると、38℃以上の発熱、消化器症状(嘔気、嘔吐、腹痛、下痢、下血)、血小板・白血球減少などの症状がみられますが、最悪死亡することもあります。

近年では、ダニからだけでなく、犬猫から犬猫へ、犬猫から人間へ、人間から人間への感染も報告されています。

フィラリア

フィラリア予防はなぜ必要?

フィラリア症は、犬糸状虫症とも呼ばれ、蚊を媒介にして寄生虫が心臓に寄生する、恐ろしい寄生虫感染症のひとつです。
蚊がフィラリア症に感染している犬の血液を吸うことで、蚊の体内にフィラリアの子どもが入り込みます。
その蚊が、他の犬の血液を吸うことで、フィラリアの子どもが犬の体内に入り込みます。   
蚊を媒介して犬の体に入ったフィラリアの子どもは、血液の中を泳ぎながら成虫となり、約2カ月間かけて犬の心臓へと到着します。
成虫になると体長20~30cmにも達し、まるでそうめんのように細長い糸状の体が心臓に巻きつきます。

その結果、血液の流れが妨げられ、心臓に重い負担がかかることになります。
血液が全身に十分に行き渡らなくなると、肺や肝臓、腎臓といった重要臓器へも悪影響を及ぼし、死に至ることもあります。

フィラリア投薬前に・・・

毎年、蚊の出始める4月頃から、フィラリア予防薬の投与を開始しますが、投与する前には必ず、フィラリア検査(血液検査)をする必要があります。

検査なしで投与するのは危険です!

もしすでにフィラリアに感染していて、体内にフィラリアの子どもがいることを知らずに予防薬を投与すると、体内で死んだフィラリアの子どもが血管に詰まり、ショック状態を起こしてしまう危険があります。
さらに最悪の場合は命を落とす可能性も出てきます。

フィラリア予防は猫ちゃんには必要?

ワンちゃんの病気だという印象が強いですが、フィラリアは猫ちゃんにも感染します。
そして、ワンちゃんよりも心臓が小さい猫ちゃんの方が重症化しやすいと言われています。
猫ちゃんにもフィラリア症予防をしてあげましょう!

狂犬病

日本には「狂犬病予防法」という法律があり、ワンちゃんの飼い主さんは毎年1回、ワンちゃんに狂犬病予防注射を受けさせることが義務づけられています。
自治体で実施している集団接種以外に動物病院でも接種することができます。

狂犬病ってどんな病気?

狂犬病と聞くと「犬のかかる病気」と思いがちですが、実は人間も含めすべてのほ乳類に感染し、発病すれば100%死亡する恐ろしい伝染病です。
多くの国々では、現在もこの病気のためにたくさんの人や動物たちが命を落としています。

避妊去勢手術

ワンちゃん、猫ちゃんは一年に2回、春と秋に発情することが多いです。発情中のメスは「落ち着かない」「食欲がない」といった普段と違う様子を見せます。また、ストレスを感じやすく、神経質になってしまう子もいます。大人のオスは、いつでも繁殖が可能で、発情したメスが近くにいると興奮し、メスの方へ一目散に走っていこうとします。

「繁殖がしたいのにできない」というのは大きなストレスです。その状態が続くと食欲不振になったり、イライラしている様子を見せたりするので注意が必要です。
繁殖を考えていないのであれば、早めに避妊去勢手術をすることをおすすめします。

手術のメリット

1、病気の予防

オス

前立腺肥大、肛門周囲腺腫、睾丸腫瘍などの予防

メス

乳腺腫瘍、子宮蓄膿症、卵巣腫瘍などの予防

前立腺の問題については、中年(7歳)以降に出てくる頻尿や血尿などの発症を抑える効果があります。
メスのワンちゃんでは、避妊手術をしていない場合、4頭に1頭(25%)の割合で乳腺腫瘍が発生します。
発生率は、1回目の発情前に避妊した場合は、0.5%、1回目と2回目の発情の間に避妊した場合は、8%、それ以降は発生率に変化はありません。
ワンちゃんの乳腺腫瘍のうち、50%は悪性(乳がん)です。
また、良性でも数年後に悪性に変わる場合もあります。そのため、早いうちに避妊手術をする事をおすすめします。

2、問題行動の防止

発情期のストレスを軽減する、発情期の問題行動を抑制する、マーキング行為を抑制する、など

手術のデメリット

1、太りやすくなる

ホルモンバランスの変化により、太りやすくなるといわれています。食事管理をしっかり行い、散歩や運動などをきちんとさせてあげましょう!

やじるし

当院ではフード相談室で食事管理についてアドバイスを行っています

フード相談室はこちら

2、手術のリスク

手術前の検査で異常がなければ、麻酔リスクは、それほど気にならないものではあります。
当院では手術をする前に、検査を必ず行います。

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